みつわBLOG
6.202025
小さな印刷会社の、ちいさな挑戦-PSペーパー活用プロジェクト 房州うちわ編はじめます!-

■ 暑い夏にやさしい風を届ける挑戦、はじめます!
毎年のようにやってくる夏。
けれど今年は6月だというのにいつにも増して厳しい暑さが続いていますね。
行き交う人と顔を合わせるたびに、つい「暑いですねぇ」と声をかけてしまいます。
そんな中、ふと恋しくなるのが、手に取って涼を感じられる昔ながらの“うちわ”です。
そのうちわにまつわる、ちょっとしたプロジェクトが立ち上がろうとしています。
題して——
**「房州うちわプロジェクト」**です。
■ 「房州うちわ」って、ご存じですか?
千葉県の南部、館山や南房総地域でつくられてきた伝統工芸「房州うちわ」。
京うちわ・丸亀うちわと並ぶ日本三大うちわのひとつに数えられています。
一本一本、竹を細く割り、放射状に広げて骨組みをつくる――その丁寧な手作業は、今も職人の手によって受け継がれています。
軽くて丈夫、そして風がやさしい。
シンプルだけれど奥深い、まさに“用の美”といえる道具です。
■ 千葉の素材で、未来につながるうちわを
このプロジェクトで、活用したいのが、私たちが開発した落花生の殻を漉き込んだオリジナル紙「PSペーパー」。
落花生といえば、千葉の名産。
その“殻”はふつう捨てられてしまうのですが、それを再利用し、和紙のような風合いに仕上げたのがPSペーパーです。
昔ながらのエシカル(環境に配慮した)な素材である“竹”と廃棄物の削減やパルプ使用量の低減にもつながるPSペーパー。
「千葉の伝統 と 伝統の素材 と 千葉の素材」
この組み合わせで、新しい房州うちわをつくることができたら…。
そんな想いから、この挑戦を始めてみようと思いました。
■ 手探りだけど、前向きに
とはいえ、まだまだプロジェクトは走り始めたばかり。
うまくいくかどうか、正直わからないこともたくさんあります。
それでも、
「小さな印刷会社だからこそ、地域の手仕事に寄り添えることがあるんじゃないか」
そんな声が、社内で少しずつ芽を出し、育ってきました。
私たちにできることを、できるかたちで。
そんな気持ちで、少しずつ動き出しています。
■ これから数回にわけて、お届けしていきます
今後、このブログではプロジェクトの進行にあわせて、こんな内容を予定しています:
- 房州うちわってどんなもの?
- PSペーパーと墨の相性は?
- 職人の手しごとを追う
- 完成お披露目と、その先の展開|
まずは、その“第1章”として。
この小さな挑戦のはじまりを、そっとお知らせさせていただきました。
■ おわりに
この暑さの中、私たちのうちわがほんの少しでも、やさしい風を届けられたら。
そんな願いを込めて、動き始めたプロジェクトです。
どうぞこの先も、いっしょに見守っていただけたら嬉しいです。